【ほどよい距離感】別居婚?「小屋別居」で夫婦円満【つかず離れずの夫婦関係】

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「小屋別居」・・・聞き慣れたい言葉ですが、熟年夫婦にとって良い関係を続けていくために「小屋別居」という形を実現する試みがあるようです。
最近は熟年離婚などもよく聞きますが、常に距離をとって別居しながら一緒に暮らす、つかず離れずの関係が夫婦によっては必要というのはなにか理解できる気がします。

 

ー2019年6月6日 日経新聞より抜粋ー

田舎に小屋を建てて週末だけ住むのもいいし、自宅の敷地を活用する選択肢もある。
夫婦円満な暮らしを小屋が支える内容とは?

 

山梨県のWさん(71)が1人で暮らす小屋がある。
「夫婦は何年連れ添っても他人。他人には気を遣ったほうがいい。」
「年を重ねるほど性格も趣味も違いが見えてくる。週末だけなら違いを見なくてすむ。」

 

25年前に妻(68)と東京から甲府市へ移住。2人の娘はすでに結婚し、ともに仕事をもつ2人の自由な生活が続く。平日は村で「独身生活」。週末だけ甲府市内で2人で暮らす。

 

「都会では家中心の生活で、それが夫婦の生き方を狭めた。」
移住して小屋別居を始めてから「家よりも日々の生活が中心になり、お金や家の問題が減った。」
夫婦でドライブや旅行をすることも増えたという。

 

この村は2017年から過疎対策として小さな家を始めた。
村長は「田舎の生活は個のライフスタイルを築きやすい」と小屋移住をPRする。

 

自宅の敷地内に小屋を建てて別居する例もある。
宮崎市のUさん(51)自慢の小屋は、3畳のリビングに3畳のロフトと台所。6年前に建て、400万のローンは1人で完済した。

 

同じ敷地内の母屋には夫(66)が1人で暮らしている。
2人の息子が自立し、夫婦2人になって10年、「子供が自立したのに、今度は夫の面倒を見るのはちょっと嫌だなと。子供と一緒に親も自立したほうがいい。」
「家庭内ではどちらかに合わせることになるが、ストレスが減りケンカがなくなった。」

 

同居期間が20年以上の離婚は1980年以降に急増。最近は年3万8千件前後で横ばいだが、離婚全体に占める割合は増加傾向にある。
「ほどよい距離感。」小屋別居の現場では、それが自然に生まれているようだった。

 

こういう記事を見ると毎回思いますが、あきらかに昔の人、私の親世代とかは結婚生活に我慢していたのかなと思ってしまいます。それがいいか悪いかは別として、自分は自分、他人は他人という考え方も昔より強くなっていることもあるのではないでしょうか。
今の学校教育も社会性よりパーソナリティを重んじており、私の子供の頃からすでにそういう傾向があったと感じます。
自分だけ損をしたくないや、我慢することに意味があるのかなどの考えもこのような別居行動にはあるのではないでしょうか。
一概には言えませんが、核家族化や子供に個室を与えるなどが社会性をなくすことの遠因になっているのかなとも思います。

 

溢れる情報によって個人の考え方や価値観は多様化しています。
よほどお互い好きで尊敬しあっているか、価値観が近いか、そうでなければ、同じ家で他人同士が何十年も連れ添うのは難しくなってきているのかもしれません。

 

まわりや家庭に縛られずに、緩やかなつながりの中で個の時間をもちたいという考え方が世界に広がっているようです。
それが田舎暮らし、さらには夫婦別居をすることで実現できるのでしょう。
私も相手との価値観の違いや日々のいざこざで疲れるくらいなら、こういう生活には賛成です。
同居を続けるか、離婚かの2択ではなく、「小屋別居」という選択肢が増えることはいいことなのかもしれません。

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